コロナウイルスの影響がいつまで続くか不透明な現在、事業の今後を考える上で自己資金を使って投資をするという判断を下すのは中々難しいのではないでしょうか?
ただこのコロナウイルスによる危機に耐え、生き残るためには攻めの一手の必要性を感じている方もいらっしゃるかと思います。
そこで今回は小規模事業者持続化補助金とものづくり補助金の現状に関して紹介させて頂きます。
補助金ですので申請すれば必ず補助がもらえる訳ではなく、採択不採択があります。
むしろこのコロナ渦で申請件数が増え採択率は下がっています。
しかし制度に沿った投資を行えばチャンスはあります。
補助金をうまく利用して企業の成長のきっかけになれば幸いです。
①小規模事業者持続化補助金
補助金の内容に関しては、以前の最新税務知識の記事を参照してください。
https://www.gb-tax.com/knowledge/sonota/1223.html
第3回締切分までのコロナ特別対応型の採択結果は以下の通りです。
第1回締切分 | 第2回締切分 | 第3回締切分 | |
申請数(件) | 6,744 | 24,830 | 37,302 |
採択数(件) | 5,503 | 19,833 | 12,664 |
採択率(%) | 81.6 | 81.3 | 33.9 |
第4回締切分が結果待ちの状態ですが今回もかなりの数の申請があったようです。
上記の結果の通り、最初のほうは予算も潤沢にあったため、ある程度の内容で採択されていたようです。
しかし現在は販路開拓等による生産性の向上、持続的発展のための取り組みであることをしっかりストーリーを作り表現する必要があります。
申請書と取組の内容に関して高い精度が求められます。
とはいえ件数の多さから質の低い申請も多かったことが考えられますので、しっかり準備すれば採択される可能性はあると思います。
今後の締め切りは以下の通りです。
・一般型 第4回受付締切 2021年2月5日(金)
・コロナ特別対応型 第5回受付締切 2020年12月10日(木)
②ものづくり補助金
中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等が支援されるものです。
◎通常枠
・補助金額:100万円~1,000万円
・補助率:中小企業者1/2、小規模企業者・小規模事業者2/3
・設備投資:単価50万円以上の設備投資が必要
◎特別枠
・補助金額:通常枠+50万円(事業再開枠の上乗せが可能)
・A類型2/3、B類型3/4、C類型3/4
(事業再開枠は10/10、上限50万円)
・設備投資:単価50万円以上の設備投資が必要
今現在の採択率等は以下の通りです。
第1次締切分 | 第2次締切分 | 第3次締切分 | |
応募者数 | 2,278 | 5,721 | 6,923 |
採択者数 | 1,429 | 3,267 | 2,637 |
採択率(%) | 62.5 | 57.1 | 38.0 |
ものづくり補助金に関しても応募者が増え、採択率が下がっています。
また第4次締切が当初11月の後半でしたが延長して12月18日(金)17時となりました。
またコロナウィルスに対応した特別枠・事業再開枠に関しては第4次締切を最終とすることが決まりました。
応募がさらに増えることから特別枠の予算が無くなってしまう可能性があるためこのような変更になったようです。
ものづくり補助金は日本でも最大級の補助金です。申請書類の作成にも時間と労力がかかります。
はやめの対応が必要です。
また申請は電子申請で行うため、GビズIDプライムアカウントの取得が必要となります。
IDの取得には2~3週間ほどかかりますのでご注意ください。
ものづくり補助金の通常枠は第5次締切が、令和3年2月に予定されています。
特別枠は第4次締切で終了してしまいますが、企業の未来のために検討してみてはいかがでしょうか?