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扶養控除申告書の記入の仕方はきちんとご存じですか②

次に、「給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書」を見ていきたいと思います。

 

1.生命保険料控除

生命保険会社から秋ごろから12月上旬までにハガキや封書で「生命保険料控除証明書」が届いていると思います。もし失くされていたら保険会社に再発行をお願いしましょう。

 届いた控除証明書を見ると「証明額」として今年1/1~直近までの支払った金額が記載されています。さらに「ご参考」や「申告額」として、「年末まで漏れなく支払ったらこの金額になりますよ」という金額も記載されています。この「年末まで払ったら」の金額を記入して下さい。

 

2.地震保険料控除 

こちらも秋ごろから12月上旬までにハガキや封書で届いていると思います。「地震保険料」と「旧長期損害保険料」が記載されている場合があります。「旧期損害保険料」は平成19年分から廃止されましたが、経過措置として要件を満たすもののみ地震保険料控除の対象となっています。

 

3.配偶者特別控除

前述の「扶養控除申告書の記入の仕方はきちんとご存じですか①」の配偶者特別控除の要件を満たしている場合に記入します。

 「〇配偶者の合計所得金額」の表「①給与所得」~「⑦①~⑥以外の所得」を記入し、Aを計算します。例えば、奥さんにパート収入があれば①給与所得になり、パート以外にもネットで何か販売しているようなら②事業所得になります。

 Aを「〇配偶者特別控除額の早見表」にあてはめB「控除額」をもとめます。

これが「配偶者特別控除額」になります。

 

4.社会保険料控除

給料からを控除されている社会保険料は記入しなくて大丈夫です。それ以外に、国民健康保険・国民年金を支払った方は、11日~1231日までに支払った金額を記入して下さい。前年分で未払いがあり、今年払った場合は、その分も足して下さい。

 

5.小規模企業共済等掛金控除 

ここは、例えば、役員さんで小規模企業共済に加入している方や、企業年金がないサラリーマン・自営業者で確定拠出年金(401K)に加入している方は、記入して下さい。

こちらも11日~1231日までに支払った金額を記入して下さい。

 

□住宅ローン控除

ここには記入欄はないのですが、住宅ローン2年目以降の方は、金融機関から郵送されてきた住宅ローンの年末残高証明書と税務署から送られてきた「給与所得者の住宅取得等特別控除申告書」も忘れず提出しましょう。住宅ローン控除は額が大きい場合が多いので、還付額も大きくなります。

 

□年末調整時に出し忘れても、再年調出来ます

漏れなく記入し、資料も添付していても出し忘れていたり、間違っていたり、さらには、扶養が変わっていたりとさまざまな場合が考えられます 。そんなときは、年末調整の再調整ができます。

 期限は、翌年1月末に各市町村に給与支払報告書の提出期限までです。これを過ぎると、ご自身で確定申告をしていただくことになりますのでご注意ください。

2015年11月09日

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