保険会社から満期保険金等を受け取りましたが申告は必要ですか
所得税の確定申告の時期に、毎年多いご質問として「保険が満期になりました。」「子供が進学するので保険を解約しましたが申告は必要ですが」といった質問を頂きます。
満期保険金等を受け取ると所得税や贈与税の対象になるのとご存知でしょうか。
■所得税の対象となる場合
所得税の対象となるのは、保険料負担者と保険金受取人が同一の人物である場合です。
また、保険金の受取方を一括で受取る場合には一時所得、年金形式で受取る場合には雑所得となります。
注:保険料負担者と受取人が同じでも、契約した商品が「金融類似商品」に該当する場合、満期保険金や解約返戻金は「源泉分離課税」となります。
◎一時所得の計算
一時所得=(受取った保険金-正味支払保険料-50万円)×1/2
※1/2した金額に対して税金がかかります。
※50万円を差し引いた後の金額がマイナスであれば、所得税はかかりません。
◎雑所得の計算
雑所得の金額は、その年に受け取った年金から、その金額に対応する払込保険料を差し引いた金額です
ただし、会社において既に年末調整を受けており、給与所得と退職所得以外の所得が20万円以下の場合には確定申告が不要となります。
■贈与税の対象となる場合
保険料を支払った人と満期保険金・解約返戻金の受取人が異なると贈与税の対象となります。
◎贈与税の計算
贈与税=受取った保険金―(贈与税の基礎控除)110万円×税率―控除額
他にも、保険会社から入院給付金等を受取る場合があると思いますが、入金給付金や手術給付金・介護保険金などケガや病気に起因して受取る給付金等については、所得税は非課税となりますので確定申告は不要となります。
確定申告で医療費控除を受ける場合には負担した医療費からこれらの給付金等を差し引いて計算します。