お客様紹介

空手道場 養正館

沼津市にあります空手道場、養正館様を紹介させて頂きます。創立1968年、現館長のお父様がはじめられた沼津で1番歴史のある空手道場です。

総勢290名(2013年6月現在)もの生徒さんが、日々稽古を積んでらっしゃいます。

なんと少年部は3歳から入門が可能とのこと(現在年少児5名)、3歳といえば世のお母さん方がその向き合い方に思い悩むほどの第一次反抗期、とても気難しく聞き分けのない年頃です。

いったいどのような指導を行われているのでしょうか。とても興味深いです。空手に興味のある方もそうでない方も是非ご一読下さい。目からうろこが落ちるかもしれません。

 

[館長紹介]   名前 : 渡辺貴斗

 ・1968年 静岡県沼津市生まれ(同年館長のお父様である初代会長が養正館を創設)

 ・1975年 小学校1年生で養正館に入門

 ・1979年 小学校5年生で 全国大会個人形準優勝

 ・1995年 養正館にて空手指導開始

 ・1996年 県大会 個人形 優勝(一般)

             ・1998年 東京大学大学院博士課程学位取得、米国デュポン社、東京大学勤務

             ・2001年 本格的空手指導の為、大学を退職

             ・2008年 養正館館長となる

 

とてもすごい経歴をお持ちでいらっしゃいます。デュポン社・東京大学がどう空手につなっがていくのか不思議に思った私どもに、館長夫妻はこうおっしゃいました。

「空手はひとつの手段であって目的ではないんです。空手じゃなくてもよかったんです。」 

そしてその真意は道場での指導方法にありました。

3歳からの空手指導、いたずら盛り、腕白盛りでイヤイヤ期もまだ抜けない3歳児相手にいったいどのような指導をしていらっしゃるのか、ズバリお聞きしました。

 

3歳からの空手指導

養正館でまずするのが子供たちの心のコップを上に向けること。具体的には姿勢をただし、全員がこちらをみるまで話をしないといった方法などで、子供たちが話を受け入れる準備ができるのを待ちます。

子供たちが心のコップを上に向けた(話を聞く準備ができた)ところで返事・挨拶・靴ならべについて、ひとつひとつわかりやすく説明していき、やりきる大切さを教えます。

心のコップを上に向けてから聞くこととで、3歳でも初日からじっと話を聞けるようになり、挨拶・返事・靴ならべをし始めるようになります。

また、少年部には初級の部、中級の部、上級の部、有段の部と4部にわかれているのですが、各部の稽古時間が20分ずつ重なるように設定することでお兄さん、お姉さんと一緒に稽古する時間があります。子供は真似をしますので、周りをみて自ら真似をしていく環境もあります。

 

心のコップを上に~大人にも通じる話です。心が上を向いていなければどんないいアドバイスやアイディアも入っていきません。

子供も同じ。まずは、子供をよくみて、子供もこちらをみているときに話をしなければいけないのですね。

養正館様では日本一の選手も輩出、道場別入賞者数・全国大会出場者数ともに県下第一位を誇っています。

その指導方法の秘密にせまりました。

 

養正館の指導方法

基本的には3歳からの指導方法の延長にあります。「生活習慣カード」などをつかって子供たちに「返事・挨拶・靴ならべ・姿勢・お手伝い」を徹底的にやり抜くことで自立した心をもたせます。

心のコップを上に向かせ、自ら進んでやり抜くことで365日やりきる心の強さをつくります。

心が自立した子供は、自ら問題を解決するこができ、転んでも立ち上がることができます。もちろん空手道場ですから、教育の一環で強制することもありますが、基本的には子供たちが自ら決め、自らやり抜くことを見守り応援する、コーチング精神を大切にしています。

具体的には、道場で子供たちが毎日つけている「空手ノート」があるのですが、子供たちがネガティブなことを書いているときにはあえて反応しません。ポジティブな書込みに反応していくことで子供たちの前向きな心をひきだすようにしています。

そうしていくことで、子供たちは自ら目標を見出し、自ら目標を達成していきます。

もともと子供にはそういう力があるのです。そこを認めて、高めていくことで勉学や空手の成績にもつながっていくのです。

教育とは「教える」ことと、子供の自らの力を「育む」こと、を意味します。子供は何もできないと思って、つい「教える」ばかりになりがちですが、「教える」は最小限にし、自ら成長していくことをサポートする「育む」にもっと比重をおくべきです。

 

話をお聞きして、わが子も是非養正館に通わせたい!!と思う親御さんも多いのではないでしょうか。

そこで家庭教育の場で悩まれているお母さん方にアドバイスを頂いてきました。

 

 

叱ってばかりいませんか?

朝、「起きなさい!!」×10、「早く支度しなさい!」×10、「ごはん食べなさい!」×10「歯磨きなさい!」×10、等々。子供が帰ってきたら「宿題しなさい!」×10、「お風呂に入りなさい!」×10、「早く寝なさい!」×10等々。

お子さんに対しての言葉が小言ばかりになっていませんか?

「気づけば私、叱ってばかりいる・・・」というお母さんの声もよくお聞きします。

確かに親(特に母親)は子供をちゃんとした大人に育てたい、子供が困らないで欲しいという思いから、ついつい小言を言ってしまうものです。

しかし、そのままだと「叱られないとやらない子ども」になってしまいます。

ここはぐっとこらえ、見守ることに終始してみましょう。朝起きて来なくても、帰宅後宿題をする様子がなくても、言いたい気持ちをぐっと押さえ様子をみましょう。

子供は学校に遅刻するかもしれません。翌日先生に怒られたり、友達の前で恥ずかしい思いをするかもしれません。

大切なのは、その経験から何を子供が得るかです。あるお子さんは、実際こうした経験から自らどうすればいいのかを考え、目覚まし時計を親からもらい、自分で起きて自分で学校に行くようになりました。

「子供は自分で何でもできる」と信頼していますか?

「何もできないから教えてあげよう」とお節介の押し売りをしていませんか?

子供が経験し成長するチャンスを奪っていませんか?

大切なのは、できたこと、できていることを認めてあげること。

ただ、べた褒めするのはいけませんが、お子さんはやればできる能力を持っていることを信じ、できたことやできることをしっかり受け止めてあげれば、きっとお子さんも変わります。

もちろん叱ることが絶対だめなのではありません。人の道に外れたとき、人に迷惑をかけた時、命に関わる時、ウソをついた時だけはしっかり叱るようにしましょう。

そこさえちゃんとしていれば、大丈夫です。

子供は転ぶことで学び、そこから自立する力を得ていくものです。お子さんが社会に出る前に、自立させるのが親の役目です。

一冊、本を紹介させて頂きます。

菅原裕子著 「子どもの心のコーチング」 PHP文庫 

悩まれているお母さんには、きっと助けになるはずです。

 

「子どもの心のコーチング」、館長夫妻から頂きました。ありがとうございます。拝読させて頂きましたが、とても心に沁みる内容でした。

そして、最後に館長の夢を伺いました。

館長の夢

生徒が立派な大人になって、道場に戻ってきてくれることです。


 

   

 

 

 

 

 

 

 

本格的に空手指導を始められてからもう10年、その夢がかなうのもそう遠い話ではなさそうですね!

それでは簡単ではございますが、養正館様の概要をご紹介させて頂きます。

養正館について

 住所 : 沼津市本田町11-12

 お申込みお問い合わせ:055-922-5585

 稽古日 : 月・火・水・木・土

 稽古時間 : 初級の部 4:10~5:20(体験入門は初級の部にお越し下さい)

         中級の部 5:00~6:30

         上級の部 6:10~7:50

         有段の部 7:30~9:00

 月会費 : 6,000円(上記稽古日のうち、何回来ていただいても同料金です)

HP : http://ww.yoseikan.jp/

   指導方法等、詳しくはHPをご覧ください。

100ヶ国以上の人に読まれている日英バイリンガルマガジンHiragana Times、2011年12月号に取材を受け、養正館の記事が写真付きで雑誌に掲載されました。「日本の子供たちの習い事」として、海外に養正館の指導法が紹介されました。

そのときの養正館に関する英文記事が、2012年の大学入試問題(白鷗大学 英語)に採用されました。

 

[編集後記]

6月の梅雨のムシムシと嫌な陽気の中、養正館さんにお伺いさせて頂きました。

一歩入ると木のいい匂いと共に、凛とした空気が張りつめています。使い込まれた下駄箱、玄関はチリひとつなく館内は整然と整えられています。

そんな雰囲気に吞まれ緊張する中、館長と奥様への取材を始めさせていただきました。空手の知識や経験もない私が取材できるのか不安でしたが、厳しい中にも優しくわかりやすくお話をして下さる館長と、御自身も子育て真っ最中で奮闘されている奥様の実体験を交えたお話で、とても有意義な時間を頂きました。自身も3歳と6歳の子供たちの母親としてインタビュー中 涙があふれました。子育てにも、日々の生活にも、館長のお話を心にとめながら向き合っていきたいと思います。

この場を借りまして、改めて心よりお礼を申し上げます。ありがとうございました。

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